【難治性てんかん_No.4/4】てんかん専門医の元での経過と調薬
レンノックス・ガストー症候群の息子は、今までに4人のてんかん専門医に診てもらいました。
現在は2人目に出会ったてんかん専門医に主治医となっていただき、調薬、検査を続けています。
- 【No.1/4】発症~てんかん専門医へかかるまで|発作・投薬量・血中濃度
- 【No.2/4】てんかん専門医へかかる
- 【No.3/4】大学病院での検査入院|悪化とセカンドオピニオン
- 【No.4/4】その後の調薬と経過(当ページ)
今回は、その主治医による調薬・発作の状態の経過などを簡単にまとめていきます。
経過概要
- 発症から8ヶ月~1年あたりが最も発作がひどかった
- 色々な薬を試して徐々に減少していったが、発症から7年間は発作がなくなることはなかった(回数は詳細にて)
- 試したが終了させた薬は、ラミクタール、トピナ、マイスタン、アレビアチン
- 薬の副作用や発作の影響なのか、認知力の発達による自閉スペクトラム症の特性の表面化なのか、かんしゃくやパニック、こだわりが強く対応が本当に大変、すごくハイテンションな時期も
- 漢方薬の抑肝散や、頓服では抗精神病薬のリスパダールも併用していた
- 8年目に新薬を試して発作が減少した
- 他の抗てんかん薬を減らせた
- 総合的な影響で、情緒が落ち着いた
- 発症11年目の現在、発作はかなりコントロールできている(月1~数回前後)
- 信頼できる専門医(主治医)の元で、毎月の通院・調薬を継続している
詳細
記録に残っている分だけですが、回数や調薬の内容を書き出してみました。発作型が様々なため、気づかない発作もあったかと思いますので、あくまで参考程度ですが。
年 | 月 | 月の発作回数 | 調薬概要 |
---|---|---|---|
1年目 | 発症(2月)から約半年 | 月10回以内 | ・デパケンシロップ |
8月(検査入院前) | 8 | ・デパケンシロップ | |
8月(検査入院後) | 10 | ・セレニカR | |
9月 | 8 | ・セレニカR ・ラミクタール開始 | |
10月 | 35 | ・セレニカR ・ラミクタール↑ ・マイスタン開始、↑ | |
11月 | 66 | ・セレニカR ・ラミクタール↓ ・マイスタン↑ ・トピナ開始 | |
12月 | 67 | ・セレニカR ・マイスタン ↑ ・トピナ↑ | |
2年目 | 1月 | 19 | ・セレニカR ・マイスタン ・トピナ |
2月 | 10 | 〃 | |
3月 | 4 | 〃 | |
4月 | 9 | 〃 | |
5月 | 2 | 〃 | |
6月 | 2 | 〃 | |
7月 | 0 | 〃 | |
8月 | 4 | 〃(副作用のためトピナ↓、セレニカR↑) | |
9月 | 10 | 〃 | |
10月 | 21 | 〃 | |
11月 | 16 | 〃(トピナ↑) | |
12月 | 10 | 〃 | |
3年目 | 1月 | 7 | 〃 |
2月 | 10 | 〃 | |
3月 | 7 | 〃 | |
4月 | 4 | 〃 | |
5月 | 6 | 〃 | |
6月 | 3 | 〃 | |
7月 | 1 | 〃 | |
8月 | 3 | 〃 | |
9月 | 25 | 〃 | |
10月 | 0 | 〃 ※酷い風邪で発作減少 | |
11月 | 7 | 〃(トピナ↓、マイスタン↑) | |
12月 | 11 | 〃 | |
4年目 | 1月 | 14 | 〃 |
2月 | 7 | 〃 | |
3月 | 2 | 〃 | |
4月 | 15 | 〃 | |
5月 | 5 | 〃 | |
6月 | 変化ないので 以降、記録せず | ・セレニカR ・マイスタン ・トピナ ・アレビアチン開始 | |
↓ | ・セレニカR ・マイスタン↓ ・トピナ↓ ・アレビアチン↑ | ||
5~7年目 | ↓ | ・セレニカR ・アレビアチン ・新薬ビムパッド開始 | |
8年目 | 2月 | 月数回へ減少 | ・セレニカR ・アレビアチン ・ビムパッド |
3月 | 減少傾向 | 〃(ビムパッドが効いた!?) | |
4月 | 〃(アレビアチン↓) | ||
5月 | 月数回 | ・セレニカR ・ビムパッド | |
9~10年目 | ↓ | 〃 | |
11年目現在 | 月1~数回前後 | 〃 |
情緒のこと
てんかん発作のせいか、薬の副作用か、自閉スペクトラム症の特性のせいか、発作がひどい時期は、パニックやかんしゃくがひどかったです。2年目~7年目あたりです。
てんかん者に見られる精神症状(中略)発作後の精神症状
東邦大学医療センター佐倉病院市民公開講座「てんかんと精神症状」メンタルヘルスクリニック 桂川修一(2015)
? 発作後のもうろう状態,意識変容,失見当識,不安,焦燥,興奮状態
? 時に幻覚,妄想を示し,持続も数十分から数時間,時には数日から数週間のこともある
抗てんかん薬によっては、異常な行動や精神症状を引き起こしたり、発作を悪化させたりする事もあります。そのような場合には、抗てんかん薬を適切に調整する必要があります。また不安、うつ、幻覚、不眠などの精神症状があっても、それをうまく表現できない方(児)は少なくありません。少量の向精神薬や抗うつ薬、睡眠薬、精神刺激薬等を使って、異常な行動や精神症状を改善することも必要です。
医療法人ベテール「てんかんはどのような病気?」2018年1月28日
8年目に発作が減少傾向になり、薬も減らせてから、徐々に落ち着くようになっていきました。そのおかげなのか、発達的なものなのか、その頃からネコを飼い始めアニマルセラピー的な作用があったのか、理由は分かりませんが、総合的な作用でしょうか。
さいごに
酷い時期を思い返すと今のように発作が減るとは思っていませんでした。
また変化等がありましたら追記していきます。
最後まで読んで下さってありがとうございました!