自閉症人口は【増加】している?しています!増加の原因は?
自閉症は昔はとてもまれな症例と言われました。しかし、現在はその人口人数は飛躍的に増加しています。
今回はその原因を探っていきます。
自閉症の人数は?
自閉症が定義されてから30年後の1970年代では、自閉症児は5000人に1人と推定されていました。
それが現在では日本の厚生労働省の情報によると100人に1人、アメリカでは54人に1人と言われています。
最新の報告では、自閉症は約100人に1人いると報告されています。
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット「ASD(自閉症スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」より引用
About 1 in 54 children has been identified with autism spectrum disorder (ASD) according to estimates from CDC’s Autism and Developmental Disabilities Monitoring (ADDM) Network.
アメリカCDCホームページ:Autism Spectrum Disorder (ASD)"Data & Statistics on Autism Spectrum Disorder”より引用
下記は自閉症人口の増加状況のグラフです。飛躍的な増加なのが分かりますね。
自閉症人口増加の原因は?
自閉症人口増加の原因は、遺伝や環境、予防接種(ワクチン接種)など色々な説があります。
自閉症の原因については、下記ページで詳しく説明していますので、是非あわせてご覧ください。
一番の原因
しかし自閉症の人口増加は恐れるものではなく、一番の理由は「一般社会の認知度の高まり」と「診断基準の拡大」です。
それらの当然の結果であり、多くの悩める人が適切な方向性に進める時代になっています。
フィラデルフィアにあるA・J・ドレクセル自閉症研究所(A.J. Drexel Autism Institute)の所長クレイグ・ニューシャファー(Craig Newschaffer)氏は、患者数の増加そのものが驚くべき結果ではないと述べる。今回の結果は一連の流れであり、決して患者が急増したわけではないという。両親や学校、組織の認知度が高まった結果、診断が増えたのだろうと、ニューシャファー氏は分析している。
ナショナルジオグラフィック「自閉症“増加”のデータに警鐘」より引用
なぜ認知度は高まった?
自閉症・自閉スペクトラム症の認知度の高まりと診断基準の拡大を充実させ、多くの悩める人たちを救っている立役者は、自身も重度の自閉症児を持つイギリスの精神科医ローナ・ウィング氏です。
彼女は、その時まで認識されていたカナーによる自閉症の定義を否定する「アスペルガー症候群」という論文を発表し、専門家の間で注目を集めました。
さらに、17年後にも「自閉スペクトラム症(ASD)」を提唱したことで、世界的に自閉症、自閉スペクトラム症の認識が高まりました。それらの歴史については、下記ページで詳しく説明していますので、是非あわせてご覧ください。
まとめ
今回は、自閉症人口の増加原因についてまとめてみました。
原因は、社会からの認識が高まったことだと分かりました。
今回はこの辺で。最後まで読んで下さって、ありがとうございました!