1・2歳児【発達】不安|【自閉症?】親が簡単に確認する方法

2021年2月4日

自閉症かを簡単に確認するまとめ

「この子は自閉症かもしれないの?」と一度でも思ってしまった親にとっては、毎日が不安で辛い日々です。

その子が自閉症・自閉症スペクトラム(ASD)かどうか。これについてはよく「3歳くらいにならないと分からない」「専門医に診てもらわないと診断できない」と言われていますしね。先が長いです。

※自閉症と自閉症スペクトラムの違いはこちら

そこで今回は、自宅で親が簡単に自閉症スペクトラムなのか、可能性はどのくらいなのか、確認する方法をまとめてみました。

当てはまると【可能性が高いかも…】な項目

これらは、自閉症スペクトラムの診断基準である中心的な障害に該当する項目や、併発することが多い障害に関する項目です。

  • 診断基準「社会的コミュニケーション、対人的相互反応の欠陥」に関わること
    • 手遊びなどは全くやろうとしない
    • 遊び場で同じくらいの年代の子の真似をしない(物おじして真似できないのは大丈夫)
    • 1歳半健診で引っかかった
  • 診断基準「行動、興味、または活動の限定された反復的な様式」に関わること
    • 連続したものをずっと見ているのが好き 例)一列に並べたおもちゃ、丸いものをくるくる回した光景など
    • いつもと違う道を通るとパニックになり、いつもの道に行きたがる
    • 特定のモノや順序に、異常なほど執着する
    • 大きな音や騒がしい環境をとても嫌がる
    • 洋服を脱ぎ着させる時、くすぐったがったり痛がったりして手が掛かる
    • 冷たいお風呂にも平気で入っている
    • シャワーが肌に当たるのをとても嫌がる
  • 併発する可能性が高い障害に関すること
    • こちらの声や制止なんてお構いなしに、好き勝手な所に走り出す(※参考3)

当てはまれば【少し安心】な項目

  • 子どもが「どうしよう…」と思う場面で、親の顔を見て確認してくる(定型発達の子であれば、それは非常に頻繁に行われています)
  • 大人が指さしする方向を見ようと、また、対象物を探そうとする(正確に探せなくても、探そうとしていればOK)
  • 絵本を見ている時に「〇〇はどれ?」の問いに答えようとする(興味がなくて次のページに行きたいとかであれば大丈夫。例えば、自閉症・自閉スペクトラム症であれば、その子が絵本を読んでいる時に隣に行くとリアクションなどなく、ス―っといなくなることが多い。

これらは「共同注意」に関連する項目ですが、幼い自閉スペクトラム症児であれば習得が困難な部分です。(共同注意で分かりやすい行動は「指さし」です。詳しくはこちら

※今心配している子が第一子の場合、親は定型発達児の行動を見る機会がない(少ない)ため、上記がどのような行動を指しているのか正確に分からないことがあり注意が必要です。

誤解されやすい項目

下記項目は、自閉症なら…というイメージはあるけれども、診断基準ではない項目です。

なので、これが出来ているから自閉症じゃないとは言えない項目です。

  • 言葉が出ている(→参考1
  • 身体発達は遅れていない(→参考2
  • 多動ではない(→参考3
  • こちらの顔を見てくる、目が合う(→参考4

これらは一部の自閉スペクトラム症の人に見られる特性なのは確かです。しかし、自閉スペクトラム症はみな同じ社会的コミュニケーションの障害であっても、表出する特性は十人十色なのです。

特に見た目で「自閉症だ」と分かる人の特性は印象に残りやすいので、誤解されやすいです。

参考1:自閉症児も話す

自閉スペクトラム症児でも言語発達に問題がない子もいます。

約半数の人は話すのです。

言語発達の遅れも伴うことも多いですが、遅れは自閉スペクトラムの診断基準にはなりません。

自閉症の息子は、言語発達の遅れはありながらも「話せていた」と母親である私は当時思っていたのですが、知識を持って見返してみるとオウム返し、独り言が目立っていて、それは自閉スペクトラム症の特徴でした。

自閉症児のオウム返しの様子が分かる動画
Youtube【自閉症の特徴 No.9/12】2歳4ヶ月 オウム返し|即時反響言語

しかし、自閉症の人の独特な言語発達も、中心的な障害ではありません。下記ページで詳しく説明しています。

参考2:多動

多動も自閉症スペクトラムの子にはよく見られる特性です。

しかし、多動はADHDという発達障害であり、自閉症スペクトラムとは別の障害です。

「併発をする」という考え方ですが、両者とも社会的コミュニケーションに問題が起こるため、混同されやすいのです。

参考3:身体発達の遅れ

身体発達の遅れは、知的障害児によく見られる特性です。

自閉症スペクトラムの人は、知的障害を伴わない場合(以前はアスペルガー症候群などと呼ばれた人)と、知的障害を伴う場合(以前は古典的自閉症と呼ばれた人)がありますが、知的障害を併発していることが多いため、「身体発達に遅れがないので自閉スペクトラム症児ではない」と誤解されやすいです。

自閉スペクトラム症は、あくまで共同注意の欠陥など社会的コミュニケーションの障害です。また、社会的に目立つため、混同されがちです。両者とも幼児期の特徴も似ているためより誤解されやすいです。

参考4:専門職の人でも間違う

専門職(保育士、保健師、心理士)でも、臨床経験がない場合、目が合いにくいから定型発達児ではないと判断するという調査結果もあるように、障害を持っていると表情が乏しい、目が合いにくいというイメージが根強いです。

一方、臨床経験のない参加者は、HFASDの映像を見て「笑っているから違和感がない(TD児だ)」、TD児の映像を見て「視線が合っていないから違和感がある(TD児ではない)」と理由づけて判断する傾向があった。これは「知識としての障害児像(例えば「障害児は表情が乏しい」、「目が合いにくいのは発達に遅れがあるのではないか」など)」と対比させることで違和感の有無を検討していたと考えられる。

埼玉大学紀要 教育学部,66(2):401-413(2017)「知的障害のない自閉症スペクトラム障害児の初期発達に関する研究」根岸 由紀、細渕 富夫

重度の自閉スペクトラム症(古典的自閉症)の場合はそのような人も多が多い傾向がありますが、自閉スペクトラム症というのは、大人になっても気づかれないような軽度から重度まであり、特性も十人十色です。

自閉スペクトラム症概念図
画像はWikipedia「アスペルガー症候群」より

自閉症の息子はよく笑い、こちらのこともよく見てきたので自閉症の診断が下った後でも、周りからは違うでしょうと言われ、それが非常に苦しかった思い出もあります。↓1歳の息子の様子です。

偏食と自閉症
Youtube【自閉症の特徴 No.8/12】1歳2ヶ月 偏食になる前|味覚過敏は1歳半~

その他の情報

●ゆくゆく自閉症・自閉症スペクトラムと診断された子の多くの親は、かなり早い段階で違和感や育てにくさを抱いていると報告されています。早期発見の必要性と今できることは下記ページに詳しくまとめていますので、是非あわせてご覧ください。

●自閉症スペクトラムと知的障害は別のものですが、幼児期の特性が似ています

●知的障害かどうかを評価する際に、日本でもっとも使用されている検査は、田中ビネー知能検査Ⅴです。

さいごに

今回は、1・2歳児のわが子が自閉症かどうかや発達が不安になった際に、どのような項目を確認すれば論理的に不安を整理できるのかまとめてみました。

実際に自閉症かどうか、臨床医がどのように診断をするのか、ということに関しては、下記ページで詳しく説明していますので、是非あわせてご覧ください。

また、私が2歳の息子を初めて発達外来に連れて行ったことについても記載していますので、どなたかの参考になれば幸いです。

最後まで読んで下さって、ありがとうございました!