自尊感情の高い親が自尊感情の高い子を作り出す

自尊感情の高い親が自尊感情の高い子を作り出す

子どもの自尊感情を育てようシリーズの参考資料として。親の自尊感情が与える影響についてのまとめです。

親の自尊感情の影響

親の自尊感情は、子どもに相対的に影響すると言われています。

自尊感情の高い親→自尊感情の高い子を作り出す

茨城キリスト教大学の発達心理学や保育臨床学をご専門としている中島美那子教授は、保育所・幼稚園へ通う子どもを育てている母親81人の研究結果から、下記のように結論付けました。

  • 自尊感情の高い親
    • 子どもと共にいること、活動することに対し積極的
    • 子どもに気を配ることを意識し、子どもの考えや意見を聞くようにしている
    • 自尊感情の高い母親の方が「子どもの考えや意見を聞く」と自覚している
  • 自尊感情の低い親
    • 子どもと関わることに対してあまり好意的でない
    • 自尊感情の低い母親の方が、子どもは厳しくしつけた方が良いと考えていた

自尊感情が低い親の方が、厳しい傾向

上記報告では、子どものしつけについても違いがあることが分かります。

自尊感情の高い親より、低い親の方が「しつけを厳しくした方がいい」と考えています。しかし、しつけが厳しいと自尊感情が低くなってしまうということは、多くの先行研究より明らかになっています。

詳しくは下記ページにまとめています。

自尊感情が高い親…子どもと関わることに積極的

自尊感情が高い親の方が、子どもと関わることに積極的であることも分かりました。

心理学者で東京家政学院大学の名誉教授である根本橘夫教授も、子どもは親が自分といることを喜ぶのを見て、自分の存在価値を実感すると述べています。

脳トレで有名な川島隆太教授の研究でも「家の人に話を聞いてもらっている」と思う子ほど、自己肯定感が高いという結論に至っています。参考:Active Brain CLUB「親子の会話の質が子どもの自己肯定感を高める」2020.02.21

川島隆太教授
画像は任天堂より

ありのままの子どもを受け入れられるか

関西看護医療大学大学院の菅佐和子特任教授は、「親が子どもに与えることのできる最高の贈り物は,無条件の肯定的な自己像を育むことである」と述べています。引用:金子書房出版 児童心理3月号「親が注ぐ無条件の愛と自己肯定感」菅佐和子(2010)

菅佐和子教授
画像はNewairより

しかし、わが子の肯定的な自己像を受け入れるためには、親もまた「私の子どもはこれでいい」「失敗したあなたも大好きよ」と受け入れている必要があります。

そう思えるためには親自身の健全な自尊感情が大切なのです。

詳しくは下記ページをご参考にしてください。

さいごに

親自身についてもケアをし、自尊感情を高く維持しておくことが、子どもの自尊感情を高める結果に繋がることが分かりました。

最後まで読んで下さって、ありがとうございました!