【障害児通所受給者証】とは?取得・サービス利用開始までの流れも

2021年9月4日

障害児通所受給者証とは?取得までの流れ

障害児通所受給者証

障害児通所受給者証とは、児童発達支援の施設を利用するのに必要な証明書です。

よく障害福祉サービス受給者証と言われ、事業所さんからは「受給者証はありますか?」などと聞かれます。

なぜその証明書が必要かは後述します。

正式名称「障害児通所受給者証」は、児童福祉法に基づく障害児を対象とした児童福祉サービスを利用する際に必要となる証明書です。

Doronko「通所受給者証について」より引用

市区町村に行き、必要性が認められた場合に発行してもらえます。障害の診断や障害者手帳の有無は関係ありません。その流れについては、後述する「取得までの流れ」の項目で詳しく説明します。

通所給付決定を行うに際し、医学的診断名又は障害者手帳を有することは必須要件ではなく、療育を受けなければ福祉を損なうおそれのある児童を含むものとする。

厚生労働省「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について 平成26年4月1日」より引用

受けられる福祉サービス

障害児通所受給者証(以下、受給者証とする)が交付されると、下記の福祉サービスが受けられるようになります。

サービス内容対象となる子
児童発達支援療育の観点から集団療育及び個別療育を行う必要があると認められる未就学児
医療型児童発達支援肢体不自由があり、理学療法等の機能訓練又は医療的管理下での支援が必要であると認められた子
放課後等デイサービス学校教育法第一条に規定している学校(幼稚園及び大学を除く。)に就学しており、授業の終了後又は休業日に支援が必要と認められた子
保育所等訪問支援保育所その他の児童が集団生活を営む施設として厚生労働省令で定めるものに通う障害児であって、当該施設を訪問し、専門的な支援が必要と認められた子

参考:厚生労働省「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について 平成26年4月1日」

申請時の情報をもとに市区町村が定めた日数の利用以内であれば、いくつの児童発達支援施設へ通っても大丈夫です。(※利用は一日一ヶ所だけです。同じ日に別の施設を利用すると、一ヶ所分は高い実費を支払わなければなりません。費用の面については、次の章で説明します。)

なぜこの受給者証が必要なの?

上記の福祉サービス(以下、児童発達支援サービスとする)を利用するにあたって、なぜこの受給者証が必要なのでしょうか。民間の習い事のように、施設と直接契約して勝手に通い始めてはいけないのでしょうか?

費用は市区町村へ登録した口座から引き落とされる

児童発達支援サービスを利用した費用は、市区町村に受給者証を申請した時に登録した口座から引き落とされます。

民間の習い事のように、その施設に直接支払うわけではないのです。その理由は下記です。

利用者側の支払う金額上限が決まっているため

児童発達支援サービスは、厚生労働省が行っている障害児通所支援の一環です。

障害児通所支援とは、児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援及び保育所等訪問支援をいい、障害児通所支援事業とは、障害児通所支援を行う事業をいう。

児童福祉法 第六条の二の二

そのため、そのサービスを利用する際には国から補助金が出て、利用者側の支払う費用の上限が国で定められているのです。

具体的な金額

利用者側が支払う金額は、世帯収入によって異なり、大まかに書くと、下記になります。

  • 収入が低めの家庭…0円
  • 平均的な収入の家庭…上限4,600円
  • 収入が高めの家庭…上限37,200円
  • ※他におやつ代など、適宜実費がかかることもあります。

※3歳~5歳(満3歳になって初めての4月1日から3年間)の費用は無償化されています。

市区町村が代理で施設側へ支払う

市区町村は利用者の代理として、実際に生じた利用額から利用者負担額を引いて、児童発達支援サービスを提供している施設側へ支払います。つまり、施設側は市区町村から「代理受領額」分を支払ってもらうのです。

適正な利用の管理のため

支給日数が決まっている

児童発達支援施設は好きなだけ通えるものではありません。一ヶ月間で利用できる日数は、申請時の情報をもとに市区町村が定めます。(支給日数といわれるものです)

一日一ヶ所しか利用できない

さらに、児童発達支援施設は、一日一ヶ所しか利用できない決まりです。同じ日に別の施設を利用すると、一ヶ所分は高い実費を支払わなければなりません。

イメージいうと医療機関にかかるのに保険証を忘れて、実費で医療費を支払わなければならない感じです。

費用は今までの経験から、一日の利用額は、1万円~2万円程度だと思われます。

そのため、市区町村が一括管理

上記の理由で、児童発達支援サービスを利用するにあたり、市役所が一括管理しなければならないので、この受給者証が必要なのです。

取得までの流れ

このあたりは市区町村によると思うのでご参考までに。

1.役所に申請

最初に申請するのは、市区町村の療育を担当している窓口です。私が住んでいる地域では「療育支援課」という名称です。

障害児通所給付(中略)の給付決定は、申者である障害児の保護者の居住地の市町村(居住地を有しないまたは不明の場合は現在地の市町村)が行う。

厚生労働省「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について 平成26年4月1日」より引用

2.交付可能か判定

私の住んでいる地域では、受給者証を交付してもらうための判定手段として、下記の2つの方法があると、市役所の担当の方から説明を受けました。

①医師の診断書を提出する

1つ目の方法は、市区町村の担当窓口に医師の診断書を提出するというものです。

医師の診断書は、3歳くらいからだと障害の確定診断もされる年齢になり取得しやすくなりますが、2歳代であれば、②の方が簡単です。

②心理士の面談を受ける

2つ目の方法は、市役所が指定する(保健センターなどの)心理士の面談を受け、受給者証が交付可能かの判断をしてもらい、心理士から市役所の担当窓口に報告してもらうというものです。

3.通いたい施設を調べる・連絡

受給者証が交付可能と判明しましたら、通いたい児童発達支援施設を調べ、連絡を取ります。

その施設には「受給者証が交付可能と判断してもらった」と伝え、面談や体験の日時を決定します。

児童発達支援施設の調べ方

別ページに詳しくまとめていますが、障害児相談支援事業所という所に登録すると、その子にあった施設を紹介してくれます。障害児相談支援事業所では、後述する障害児支援利用計画案(受給者証の申請に必要)も作成してくれます。

障害児相談支援事業所

福祉サービスを提供している地域の事業所さんが登録していることが多く、一番最初に自治体へ障害児通所受給者証の申請書を受け取りに行った際に、障害児相談支援事業所の一覧表をもらえます。

後述する障害児支援利用計画案(受給者証の申請に必要)も作成してくれます。

4.その施設で面談・体験

希望の児童発達支援施設へ行き、面談や療育の体験を行います。

既に他の施設を利用していて受給者証を持っている場合は、後日契約となります。(契約は1時間くらいかかるので、日を改めて行われることが多いと思います。)

始めて児童発達支援施設を利用する場合は、「受給者証がお手元に届きましたらまたご連絡ください」と言われ、その日は終了となります。

その施設が受け入れ可能となったら、市区町村の担当窓口へ連絡、報告します。

人気の施設では空きがなく、すぐに利用できない場合もあります。その場合は、他の施設を探しても大丈夫ですし、待っていても大丈夫です。

5.受給者証の交付申請手続き

市区町村の窓口から受給者証を交付してもらうために必要な書類もらい、書類を揃えて窓口へ申請します。

必要な書類には「障害児支援利用計画案」というものも含まれます。

障害児支援利用計画案とは?

障害児支援利用計画案は、「サービス利用計画」と呼ばれ、申請時に必要な書類です。

先述した障害児相談支援事業所で作成してもらえますし、親が作成することもできます。

私は息子(知的障害を伴う自閉スペクトラム症)の福祉サービス(現在は放課後等デイサービス)を利用するにあたり、更新の度に自分で作成(セルフプラン)し提出しています。

6.受給者証の受け取り

市区町村から受給者証を受け取ります。

私の経験では、申請から1~2週間後にもらえました。

7.施設と契約

その後、受給者証を利用して児童発達支援施設と契約し、サービスの利用開始となります。

さいごに

市区町村が認定している児童発達支援施設であれば、住んでいる市区町村以外の施設でも通うことが出来ます。

受給者証を取得するためには少々複雑な流れや書類作成が必要ですが、素人では行えない療育を受けられるようになるためですので、分からないことは色んな人に質問しながら進めていきたいですね。

年一回更新時に再申請するので、そのうち慣れていきます…。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!